- 転勤が決まったことを子供にどう伝えればいいのか分からない
- 友だちと別れて悲しむ子供を見るのが辛い
- 子供が転勤を前向きに受け入れてくれる方法が知りたい
- 親の都合(転勤)で子供が心を閉ざすのではと不安
お子さんがいらっしゃる場合、転勤が決まったらいつどうやって伝えるかとても悩みますよね。
仲良い友だちができればできるほど胃が痛いジレンマ…
そこで今回は、転勤が決まったら子供や周囲に伝えるタイミングと伝え方について徹底リサーチした結果を記事にしました。
これはNGだよ!っていう伝え方も合わせて書いていきますね。
- 元国家公務員
- 転勤族(妻)歴18年・全国引越し13回(記録更新中)
- 2児の母でブロガー兼WEBライター
子供と周囲に話すタイミングはいつ?
内示が出るのはいつ?
企業や官民で異なりますが、おおむね1カ月~遅くとも2週間前には内示が出ることが多いようです。
状況によってはもっと早く、事前調整が打診が来る場合もあります(内々示)。
ちなみに我が家の最新の転勤(2024年3月)では、1月上旬に内々でほぼ決まりと言われ、異動日1カ月前の2月中旬に正式に内示が出ました。
つまりこの文章を追記している今まさに、転勤準備に追われています…
今回は早めに情報もらえて良かった…おかげで子供の幼稚園リサーチも早めに動けました。
まずはパートナーと話し合って認識共有
事前調整の段階であっても、転勤の気配を察知したら即パートナーと作戦会議を実施しましょう。
子供に伝える時期や伝え方、親のテンション、子供が落ち込んだときの役割分担などをあらかじめ話し合っておけば、連携して対処できます。
夫にはあらかじめ「異動の調整っぽい話が来たらすぐ教えてね」と言っています。
合わせて転勤先候補の情報(新居探し、園や学校リサーチ、子供が喜ぶ施設)も集めておけば、お子さんへのポジティブなプレゼン資料として使えますよ。
子供に伝えるタイミング
A:内示(ほぼ確定)が出たらすみやかに
我が家の実体験に照らしても、周囲やネットの転妻さんの意見を聞いても、内示が出た段階でできるだけ早く伝えるのがベストだと思います。
理由は単純で、大人と同じように子供にも都合があり、心の準備が必要だからです。
周囲に伝えるタイミング
園・学校
手続きがありますので、内示が出た時点で伝えるのが良いでしょう。
その際、いつクラスメイトに伝えてもらうか、子供に転勤の話をしていいかなども打ち合わせておくと安心です。
万が一にも「親より先に先生から聞かされた」なんてことになったら大変…!
あなたの職場(働いている場合)
あなたご自身が今の場所で外勤めのお仕事をされている場合も、直属の上司や責任者(派遣の場合は派遣会社)には内示が出た時点で伝えた方が良いでしょう。
ママ友や同級生の保護者
ここは個人的にはかなり悩むところです。
一口にママ友と言っても付き合いの濃淡は人それぞれですので一概には言えませんが、私は親子ともに園(学校)外で遊ぶぐらい親密な相手には、内示が出た時点で伝えるようにしています。
理由は「逆の立場なら早く教えてほしいから」「先に子供に伝えると、子供経由で相手のママ友に伝わる可能性があるから」です。
その他の会えば軽く挨拶をする程度の相手なら、転園(転校)直前にSNSアプリ等の挨拶で済ませてしまってもいいかなと思います。
宇都宮から転勤する時も自己都合で転園したときも、クラスの保護者グループLINEでまとめて報告しました。
とはいえどこからか噂が広がることはありますから、もし先方から聞かれたら変に隠さず言ってしまった方が良いでしょう。
最初から励ますのはNG!まずは子供の気持ちに寄り添い、共感しよう
つ、月並み~~~~!!
って思いましたよね、私も思います。
コミュニケーションには共感が大事とか、共感力を制する者は人間関係を制すとか、耳タコになるぐらい聞いたフレーズですわ~。
本でもユーチューブでも権威ある著名な方々が口をそろえて主張する「共感」の大切さ。
私も最初は疑っていましたが、色々読んで調べて実践した結果、たしかに共感めっちゃ大事だなって納得しました。
月並みなのは、それが真理かつ王道である証明なんですね。
人間は、縄文時代から群れで暮らしてきた動物。
色々な個体がいる群れをひとつの運命共同体として成立させるには、「他人の感情(利害)を考えられる能力」は必須のスキルなのです。
アドバイスではなく寄り添いと共感が大切な理由
難しい話は抜きにして、ご自身に置き換えて考えてみてください。
あなたが子供の立場だったら、親にどんな言葉をかけてほしいですか?
仲のいい友だちと別れなくてはならないと知り、悲しんでいるときに
「引っ越してもすぐお友達できるって!」「新しいお家はとっても綺麗で、近くに遊園地もあるんだよ!」
などと言われて、前向きになれるでしょうか?
私なら多分、親に反発しか感じないかな…
正論とは硬い石のようなもの。
子供が悲しいときに共感をすっ飛ばし正論のアドバイスを思い切り投げつけても、子供は受け止められず傷つくだけです。
子供に寄り添い共感を示し、前向きに励ます具体的な方法
じゃあ子供と一緒にメソメソ悲しんでればいいってこと?
もちろんそうではありません。
最終的には子供を前向きに励まし、転勤をポジティブに受け入れてもらうのが目的であり、共感はあくまで手段です。
そもそも「共感」って何?
他人の感情や意見等を、その通りだと思うこと
他人の感情と自分の感情を混同し、引きずられること
勘違いしがちなのですが、子供の悲しみに共感する=子供と一緒に悲しむという意味ではありません。
特にネガティブな共感の場合、「相手の悲しみを理解して肯定する」「否定せず傾聴する」ぐらいのニュアンスでとらえておくと良いでしょう。
子供に寄り添うには「オウム返し」がオススメ
子供への共感には「オウム返し」が有効という話、どこかで聞いたことはありませんか?
そう、イヤイヤ期の幼児への対処法です。
個人差はあると思いますが、我が子たちのイヤイヤ期にはテキメンに効果ありました。
年齢に関わらず、お子さんが「引っ越しなんて嫌だ」「○○くんに会えなくなるの悲しい」と言ったら、そのまま受け止めて「引っ越しは嫌なんだね」「悲しいんだね、○○くんと仲良しだもんね」と返してあげるのがオススメ。
そうすることで子供は「親が自分の気持ちを分かってくれた」と感じやすくなるのだそうです。
自分自身(親)も悲しいときはどういう態度で接したらいい?
あなた自身、本心から転勤を嫌だと感じているときは、子供にどう接したらいいのでしょうか。
正直に「お母さんも嫌なんだ」って言う?それとも前向きなフリをする?
私の経験から結論を言うと、できれば前向きなフリをした方が良いと思います。
なぜなら、子供は親の顔色や感情に大きく引きずられるからです。
親が「引っ越し嫌だ…悲しい…」って泣いてたら、子供はもっと不安になっちゃいますよね。
ただしお子さんの悲しみに寄り添うという意味で、「お母さんも実は少しイヤなんだ…でも楽しそうな場所だし、がんばってみようと思ってるの」などと言うのはアリかなと思います。
「お母さんも嫌だけどもう決まったの!仕方ないでしょ!」と言ってしまうと、感情の押し付けになってしまうので気をつけてくださいね。
子供に前向きな言葉をかけて励ますタイミング
アドバイスや前向きな言葉(転勤の利点)を話すのは、子供の様子が少し落ち着いたかなと感じたタイミングがおすすめです。
子供としても、引っ越しがどうにもならない決定事項だということは理解しつつ、必死に折り合いをつけようとし始める時期。
そのタイミングで「自分の気持ちを分かってくれた」と感じている親から転勤のメリットを聞かされれば、受け入れやすくなるでしょう。
あわせて今のお友達とのお別れ会や、プレゼントなどを一緒に考えてあげるのもおすすめです。
(失敗談)我が家の実体験~長男3歳のとき~
ここまで訳知り顔で書いてきましたが、じゃあ自分はどうなのと言われると……実は見事に失敗しています(汗)
我が家が初めて「子供 転勤 伝え方」の壁にぶつかったのは、長男が3歳のとき。
当時、宇都宮で満3歳から通える幼稚園に1年通っていた長男は、お遊戯会や運動会も経験し、仲のいいお友達もできていました。
私にとっても、我が子が園に通っている状態での転勤は初めてだった上、次男も生まれたばかりでメンタルはボロボロに。
憧れだった東京転勤のはずなのに、とにかくイヤでイヤで仕方ありませんでした。
今思えば出産したばかりで、「安全な場所から動きたくない」っていう本能的な拒否反応だった気がします…
それでも何とか前向きに声かけをと思ったのですが、「○○くんとバイバイするのやだ…」と泣く長男の姿に、つい耐えきれず一緒に号泣してしまいました。
結果、長男は転勤に対し余計ナーバスに。
夫がどうにかフォローしてくれましたが、結局引っ越すまでずっと落ち込んだ様子でした。
幸い転勤先の幼稚園もとても楽しく、仲の良い友だちがたくさんできたので本人はすっかり立ち直っているようですが、私の中では後悔と反省の思い出になっています。
今は私自身もまた転勤を楽しめるようになったので、次はもっと上手く寄り添いたいです。
私が転勤に病んでから立ち直るきっかけの話はプロフィールに書いていますので、興味がありましたら読んでみてくださいね。
次の転勤に備えて今からやっていること
2022年に宇都宮から東京に引っ越して1年半。
そろそろ次の転勤があるかもということで夫と相談し、5歳になった長男には「我が家が転勤族であること」を日頃からじわじわと刷り込んでいます。
- うちは色んなところにお引っ越しする家族で、ここは借りてるお家だということ
- もしかしたら、年長さんになる前に引っ越すかもしれないこと
- 引っ越したらお父さんは今より早く帰ってこれること(子供にとって最大のメリット)
- どこに行っても、長男ならすぐお友達ができると思うこと
- 引っ越した先でもデイキャンプや旅行にたくさん行けること
- 同じマンションで引っ越し作業を見かけたときは「あのお家もお引越しなんだね~」と明るく言う(引っ越しはウチだけじゃないという刷り込み)
もちろん長男も最初は、え~!?と言っていました。
けれど「今すぐではない」「まだ先の話」と前置きすることで、長男なりに「いつか引っ越すけどまだ大丈夫」ということは理解してくれたようです。
もちろん、「でも○○くんと遊べなくなるのやだな」と言われたら否定せず「そうだね、寂しいよね」と返すようにしています。
「まだまだ先の話」として伝えているので、ポジティブな面もそれとなく盛り込むようにしています。
そうはいっても友達に会えなくなるのですから、長男が本心では引っ越しをいやがっているのは分かっています。
しかし「お父さんが早く帰ってこれる(今の部署は割と激務)」というメリットはそれなりに刺さったようで、最近では「お父さん、次お引っ越ししたらもっと一緒に遊べるの?」と聞いてくるように。
実際に転勤が決まったらやっぱり悲しむとは思いますが、突然伝えるよりはいくらか受容しやすいのではと思っています。
次の転勤があったら、長男の様子などを追記しますね。
親も手探りだから許して長男…
2024年2月追記:今まさに3月転勤に向けて絶賛準備中です。長男は落ち込んだ様子もなく、仲のいい友だちに自分から「お引越しするんだ~」と言っていますが実際はどうなのか…引っ越し完了して落ち着いたら記事にしますね。うーんやっぱり胃が痛い…
急がば回れ!子供に転勤を伝える時は共感→励ましの順番を大切に
とにかく時間と余裕のない転勤では、子供に対してもつい「早く受け入れてほしい」と思ってしまいがち。
時には「なんで分かってくれないの!」「いつまでもメソメソしてめんどくさい!」と子供に対して苛立ってしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、子供は子供なりに受け入れようと必死に葛藤しているんだと考え、慌てずそっと寄り添ってあげてください。
私自身も肝に命じ、次の転勤を家族で明るく乗り越えたいと思っています。
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